結論:ギリシャ由来
ギリシャ語には‘σπαρά’(スパ-ラ)に「畑の作物」の意味があります。 インド・ヨーロッパ語族では古くから類似の発音の言葉を「地面から一斉に出てくるもの」と言うような意味で使っていたようです。 ギリシャ語はラテン語同様にヨーロッパの言語に強い影響力を与えていたのでこの言葉が広く使われるようになり、作物でも上によく伸びるアスパラガスのみを‘Asparagus’と呼ぶようになったものと思われます。 現在の言語は古い言語が意味の変化、語頭・語尾や語順の変化などを引き起こしながらできあがっています。 【参考1】 現代のギリシャ語ではアスパラガスのことを‘σπαράγγια’(スパランギア)、アスパラと言うときは‘σπαράγγι’(スパランギ)といいます。 【参考2】 インド・ヨーロッパ語族には宗教用語としても使われているサンスクリット語(梵語)やペルシャ語、ロシア語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などが含まれます。 【参考3】 サンスクリット語の‘sphrujati’(急に出てくる)がアスパラガスの最初の語源だという説があります。 【参考4】 日本の仏教の教典もサンスクリット語です。サンスクリット語は今でもインドで仏教徒やヒンズー教徒らによって引き継がれています。インドの公用語の一つです。 【参考5】 アスパラガスのガスgusは「ガス」と発音します。 気体のガスgasは「ギャス」に近い発音です。まったく関係ありません。 アメリカでスタンドにgasとあればガソリンです。会話でも使います。発音はギャスです。気体のガスもgasです。 【参考6】 語尾のgusやgia、gos、gyなどは単なる語尾変化で意味はほとんどありません。 ヨーロッパやアラビアの言語では、同じ意味でも単数と複数、人称などによって語尾が変化することはよくあります。 名詞の語尾変化の例↓ 英語;「男」の複数化>マン→メン 「現象」の複数化>フェノメノン→フェノメナ ドイツ語;「町」の複数化>シュタット→シュテート ロシア語;「学生」の性別化>ステユデント=男子→ステユデントウカ=女子 アラビア語(表示は口語);「学生」の性別化>ターリブ(男子)→ターリバ(女子) ↓原語表記(アラビア語は右から読み書きします); man→men、 phenomenon→phenomena、 Stadt →Städte 、 студент→студентка 、طالبة→طالب